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医療被ばく国民線量評価委員会

2023年5月10日

1.設置趣旨

我が国は医療被ばくの国民ひとりあたりの線量(per-caput dose;国民線量)が世界一高いとされている。しかし、医療被ばくの国民線量の評価は年齢や疾患による偏りが大きいことから全体像の把握は難しい。これまで原子力安全研究協会の作成する「生活環境放射線(国民線量の算定)第3版」において推定され引用されることが多い。自然放射線からの国民線量は保健物理学会の臨時委員会において推定を行い学術論文として公表し(Omori, et al. JRP 40, R99-140 (2020))、世界に発信している。医療被ばくの国民線量の評価においても本学会が行い、学術論文として公表し世界に発信することが求められる。ただし、医療被ばくの線量は自然放射線とは異なり、全体像を国民ひとりあたりの線量のみで表現することは正しい実態は伝えられない。今後の変化していく医療を想定して医療被ばく線量評価方法の確立し、定期的に国民線量評価を行う仕組みの構築を行う必要がある。そこで、医療被ばく国民線量評価委員会を設置し、医療被ばくの国民線量の評価を行う。

 

2.研究の目的

  • 保健物理学会が今後定期的に医療被ばくの実態を評価するための方法論を構築する。
  • 複雑化に変化していく医療被ばくの実態を表現するための方法(分類、代表値とその分布など)を確立する。
  • 研究を通して若手を育成する。
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  • 3.研究計画
  • 研究期間:2022年6月-2024年6月

  • 公表されている厚生労働省の統計情報であるNDPデータを用いる。この中には、医療施設調査の医療施設静態と社会医療診療行為別調査から、診療報酬データ(レセプト)を含む。
  • 公表されているデータでは推計できない情報は、医療機関の協力を得て調査を行う。
  • 入手したデータをもとに、モダリティ別、年齢別、時代による変化を分析し、モデル分析によって国民線量を推定する。
  • 国民線量は、per-caput doseとして表現されることが多いが、医療被ばくの特性を考え、国民線量の表現方法についても検討する。
  • 推計した結果は、学術論文としてまとめ国際誌に投稿する。
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  • 4.委員会の構成
  • 小野 孝二 (東京医療保健大学)     委員長

    藤淵 俊王 (九州大学)         

    横山 須美 (藤田医科大学)       

    赤羽 恵一 (量子科学技術研究開発機構)

    松原 孝祐 (金沢大学)         

    川浦 稚代 (名古屋大学)

    長谷川 隆幸(東海大医学部附属東京病院)

    恵谷 玲央 (大分県立看護科学大学)

    張 維珊 (東京都立大学)

    協力者  大学院生

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  • 5.議事録
  •  ・第1回議事録(2022年6月24日)
  •  ・第2回議事録(2022年7月25日)
  •  ・第3回議事録(2022年8月30日)
  •  ・第4回議事録(2022年9月20日)
  •  ・第5回議事録(2022年10月31日)
  •  ・第6回議事録(2022年12月27日)
  •  ・第7回議事録(2023年2月27日)
  •  ・第8回議事録(2023年7月13日)
  •  ・第9回議事録(2023年7月24日)
  •  ・第10回議事録(2023年10月30日)
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