更新 2024年6月11日
1.設置趣旨
我が国は医療被ばくの国民ひとりあたりの線量(per-caput dose;国民線量)が世界一高いとされている。しかし、医療被ばくの国民線量の評価は年齢や疾患による偏りが大きいことから全体像の把握は難しい。これまで原子力安全研究協会の作成する「生活環境放射線(国民線量の算定)第3版」において推定され引用されることが多い。自然放射線からの国民線量は保健物理学会の臨時委員会において推定を行い学術論文として公表し(Omori, et al. JRP 40, R99-140 (2020))、世界に発信している。医療被ばくの国民線量の評価においても本学会が行い、学術論文として公表し世界に発信することが求められる。ただし、医療被ばくの線量は自然放射線とは異なり、全体像を国民ひとりあたりの線量のみで表現することは正しい実態は伝えられない。今後の変化していく医療を想定して医療被ばく線量評価方法の確立し、定期的に国民線量評価を行う仕組みの構築を行う必要がある。そこで、医療被ばく国民線量評価委員会を設置し、医療被ばくの国民線量の評価を行う。
2.研究の目的
研究期間:2022年6月-2026年6月(2024年6月から継続)
小野 孝二 (東京医療保健大学) 委員長
藤淵 俊王 (九州大学)
横山 須美 (藤田医科大学)
赤羽 恵一 (量子科学技術研究開発機構)
松原 孝祐 (金沢大学)
川浦 稚代 (名古屋大学)
長谷川 隆幸(東海大医学部附属東京病院)
恵谷 玲央 (大分県立看護科学大学)
張 維珊 (東京都立大学)
勝沼 泰 (東海大学医学部附属病院)
山本 和幸 (東海大学医学部附属病院)
福永 正明 (倉敷中央病院)
協力者 大学院生