2023年2月12日
1.設置趣旨
地層処分の閉鎖後の安全評価において、生活圏評価は重要な要素である。生活圏評価にあたっては、表層土壌中での核種移行に関するパラメータについて、信頼性を確保して整備することが必要である。このような背景において、原子力発電環境整備機構(NUMO)は、量子科学技術研究開発機構と連携して日本全国を対象とした生活圏の類型化に基づき、様々な代表的土壌に対する安全評価上重要な放射性核種に対する分配係数(土壌分配係数)の取得を行い、データの蓄積を継続している。この研究開発を通じて、土壌分配係数を取得するうえで留意すべき事項が明らかにされ、NUMOは、土壌分配係数の取得方法やデータの品質管理方法に関する検討を行い、手順書を整理した。
土壌の特性はサイトに大きく依存し、また生活圏評価にあたっては、サイトにおける多様な土壌に対して大量の分配係数を効率的かつ迅速に取得することが必要である。このことから、今後、土壌分配係数の取得にあたり、信頼性の高いデータを整備するためには、上記手順書の妥当性について専門家によるレビュー行うことが効果的である。
日本保健物理学会では、NUMOの委託を受け、上記手順書のレビューを行うこととした。本委員会では、この委託契約に基づき、生活圏評価で必要とされる地層処分場の候補サイトの土壌分配係数に係る取得手順を取り纏めた手順書に関して専門家によるレビューを行い、信頼性を向上させることを目的とする。
2.メンバー
委員会メンバー:
飯本 武志(東京大学(学会理事)) 委員長
加藤 智子((国研)日本原子力研究開発機構)
武田 晃((公財)環境科学技術研究所)
中尾 淳(京都府立大学大学院)
百島 則幸((一財)九州環境管理協会)
委員会事務局
佐々木 道也(学会理事)
橋本 周(学会理事)
副島 邦洋(学会事務局)
3.活動記録
(2021年度)
(2022年度)