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放射線被ばくに伴うがんリスクの推定コードの開発専門研究会

2023年6月26日更新

 

 

1. 設置趣旨

放射線被ばくに伴うがんリスクは疫学を基礎にして種々のモデルを用いて計算されている。計算に用いたモデルや仮定を含めた不確かさの議論を正確に行うために計算コードが公開され利用される傾向にある。例えば、米国NCIが作成したRadRAT(Gonzalez,2012)がある。我が国においても、研究者レベルでリスク計算が行われてきたが、そこで使用されたであろう計算コードが整備されているが公開されてはいない。職業被ばく、医療被ばく、ラドン被ばく、宇宙旅行被ばくなど、様々な状況において線量評価の議論が行われているが、リスク評価も視野に不確かも含めた定量的な議論は我が国ではほとんどない。リスク評価コードの開発が本分野の一層の議論の基礎になると同時に国際的評価の比較や問題点を議論するツールとなることが期待される。低線量リスクの定量的議論にも貢献できるためにも、コードを開発整備して、将来的に関係者に利用できるようにすることを目指す。

 

2. 活動計画

1)2020年度

 • 海外で開発され使用されているリスク計算コードを調査収集する。そこで使用されている計算モデル、仮定の比較を行なう。

 • 国内で開発され使用されてきたリスク計算コードを調査し、可能であれば収集する 。そこで使用されている計算モデル、仮定を海外モデルと比較する。

 • 収集した計算コード等をデフォルト条件で計算し、アウトプットのリスクを比較する。

2) 2021年度

 • 我が国として、求められる被ばく状況(職業被ばく、宇宙旅行、ラドンなど)を設定し、計算コードの機能を明確にする。

 • 不確かさの扱いを焦点に議論し、表現のあり方を検討する。

 • 計算コードVersion 1.0を作成する。

 

3. 研究会員

委員(主査)  佐々木 道也 電力中央研究所

委員(幹事)  高木 俊治  三菱総合研究所

委員     川口 勇生  放射線医学総合研究所

委員     高原 省五  日本原子力研究開発機構

委員     嶋田 和真  日本原子力研究開発機構

委員     古川 恭治  久留米大学

委員     甲斐 倫明  大分県立看護科学大学

委員     工藤 伸一  放射線影響協会

委員     大音師 一嘉 藤田医科大学

担当企画委員 佐藤 大樹  日本原子力研究開発機構

 

4.議事録

第1回会合 (2020年  8月11日開催)

第2回会合 (2020年10月  7日開催)

第3回会合 (2020年12月22日開催)

第4回会合 (2021年  5月12日開催)

第5回会合 (2021年  9月10日開催)

第6回会合 (2021年11月24日開催)

第7回会合 (2022年 2月  2日開催)

 

5.その他

プレスリリース
論文:https://doi.org/10.14407/jrpr.2022.00213
計算コード:https://github.com/JapanHealthPhysicsSociety/SUMRAY

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