日本保健物理学会

HOME > お知らせ > ICRP「小線源治療における職業上の放射線防護」ドラフト文書への意見募集について

お知らせ

ICRP「小線源治療における職業上の放射線防護」ドラフト文書への意見募集について

令和2年10月10日

 

ICRP「小線源治療における職業上の放射線防護」ドラフト文書への意見募集について

 

国際対応委員会

 

 現在、ICRP TG89において小線源治療における職業上の放射線防護について掲載した文書「Occupational Radiological Protection in Brachytherapy」のドラフトが意見募集されています。

 ドラフトはこちら

 

 主なポイントは以下のとおりです。

 

・小線源治療は、職業、患者、および公衆の被ばくに大きく寄与しうる被ばく源を利用しており、放射線防護が適切に実施されていない場合には、確定的影響をもたらす可能性がある。

・小線源治療における患者の防護は、小線源治療に伴う画像誘導(例:CT検査および透視検査)を含め、望ましい臨床結果を達成するために最適化されるべきである。職業および公衆の被ばくを最適化するために、適用可能な場合はいつでも線量低減技術を使用すべきである。

・職業上の防護を担当するスタッフは、一般的な放射線防護の知識を必要とするが、小線源の臨床の実践にも精通していなければならない。同様に、小線源治療を行う者は、患者やスタッフへの線量を低減するための一般的な方法を熟知していなければならない。

・スタッフは適切な教育、訓練および資格を持っていなければならない。職業上の防護を担当するスタッフおよび小線源治療を行う個人は、家族、介護者および一般の人々に対して、質問に答え、放射線防護の理解を助ける責任がある。

・小線源治療施設では、放射線の職業被ばくを評価するために、個人モニタリングの適切な使用が必要である。専門家が線量計を正しく装着することが不可欠である。変動の激しい放射線場では、四肢の線量測定を含む適切な種類の個人モニタリングを常に実施しなければ、個人の線量を合理的に推定することはできない。

・質の高い線量管理および品質保証プログラムは、小線源手技の安全な実践を確立する上で重要である。

・有資格の医学物理士がすべてのスタッフにアクセスでき、詳細な緊急対応手順、役割と責任、および品質保証プログラムを直ちに実施できるようにすべきである。施設内やより広い医療界での出来事に関する情報や経験を共有することは、防護を継続的に改善するために重要である。

 

 

 つきましては、当学会でも、学会員の皆様からのご意見を募集・集約し、ICRPに意見発信したいと思いますので、下記の要領でご意見をお寄せください。なお、個人で直接意見を提出いただくことを妨げるものではございません。

 

意見提出先: 一般社団法人日本保健物理学会 <exec.off@jhps.or.jp>

(整理のため、メールの件名は「ICRP TG89ドラフトへのコメント」としてください。)

提出締切 : 2020年12月18日(金)17:00必着

 

 ICRPの意見公募は各個人からでも提出可能ですが、学会から意見を送ることにより、より重要なコメントとして受け取ってもらえることを期待しています。

 なお、類似のご意見等を頂いた場合には、ご意見を集約させて頂く場合がありますので、どうかご了承ください。

 

 

以上

戻る

一般社団法人日本保健物理学会 事務局

TEL: 03-6205-4649 / FAX: 03-6205-4659

E-mail: exec.off@jhps.or.jp

ページトップ